The Witcher ALL YOU NEED TO KNOW

最も恐ろしいモンスターは私たち自身の内で生まれる… 名高いGeralt of Rivia（リヴィアのゲラルト）がNetflixに登場し、Andrzej Sapkowski（アンドレイ・サプコフスキ）の小説のファンが長年待ち望んでいたドラマ化がついに実現しました。

8つのエピソードから成る長編ドラマ「The Witcher（ウィッチャー）」はNetflix史上最大の作品です。ドラマに大きな影響を与えた1人が、エグゼクティブ・プロデューサーのTomek Bagiński（トメック・バジンスキー）。彼は「The Witcher（ウィッチャー）」のショーランナーのLauren Hissrich（ローレン・ヒスリッチ）、そしてAndrzej Sapkowski（アンドレイ・サプコフスキ）と密接に連携していました。この壮大なファンタジー冒険物語のVFXは、Platige Image（プラティージ・イメージ）のアーティストたちが制作を手がけました。VFXスペシャリスト、アニメーター、モデラー、プロデューサーなど、150名のメンバーが制作に参加しました。

「The Witcher（ウィッチャー）」現象

世界中で4,000万冊以上の売上を誇る「The Witcher（ウィッチャー）」は、ポップカルチャーのアイコンとなり、歴史上最も人気のあるファンタジーキャラクターの1つとなりました。すべての始まりは、1985年。「Fantastyka」誌に告知されたコンテストの応募作品として書かれたショートストーリーにさかのぼります。コンテストに応募するよう説得したのは、著者Andrzej Sapkowski（アンドレイ・サプコフスキ）の息子でした。シンプルに「The Witcher（ウィッチャー）」と題された物語は、3位に入賞し、1986年12月に雑誌に掲載されました。

まもなくGeralt of Rivia（リヴィアのゲラルト）の物語の続編が発表され、90年代初めには2作が出版されました。「Sword of Destiny（邦題：運命の剣）」と「The Last Wish（邦題：最後の願い）」です。Sapkowski（サプコフスキ）が創る世界は多くのファンを集め、1994年には「Blood of Elves（邦題：エルフの血脈）」を発表しました。この小説は、Geralt of Rivia（リヴィアのゲラルト）、Yennefer of Vengerberg（ヴェンゲルベルクのイェネファー）、そして2人の養女のCiri（シリ）が登場する5作の長編ファンタジー冒険物語の第一作に当たります。

この頃、この魔法とモンスターの世界は、Bogusław Polch（ボグスワフ・ポルヒ）とMaciej Parowski（マチェイ・パロウスキー）によるコミックシリーズによってさらに広がり、幅広い人気を獲得しました。その後まもなく、「The Witcher（ウィッチャー）」は海外進出も果たしました。Sapkowskii（サプコフスキ）の物語と小説は、ロシア語、リトアニア語、チェコ語などに翻訳され、ヒット作となりました。「The Witcher（ウィッチャー）」は、東欧でヒットしましたが、それはシリーズがこの地域全体に共通するスラブ神話に着想を得ていたことも少なからずありました。しかし、「The Witcher（ウィッチャー）」が世界的にヒットしたのは、それから10年後でした。現在、Andrzej Sapkowski（アンドレイ・サプコフスキ）の原作は19か国語に翻訳されています。

「The Witcher（ウィッチャー）」は2001年に初めて映像化されました。Marek Brodzki（マレク・ブロズキ）がディレクターを務め、Michał Żebrowski（ミハウ・ゼブラウニスキ）が主演するこの作品は、当初ファンが否定的な反応を示しましたが、徐々にカルト的な支持を得るようになりました。

Netflixが配信するこの新たな作品のおかげで、新しい世代はAndrzej Sapkowski（アンドレイ・サプコフスキ）が創った世界を知ることができます。この待望のアクション満載のシリーズは、公開前から大変な人気で、第2シーズンの制作がすでに発表されています。「Superman（スーパーマン）」で有名なHenry Cavill（ヘンリー・カヴィル）が、タイトルにもなっているWitcher（ウィッチャー）を演じ、Yennefer（イェネファー）役にはAnya Chalotra（アーニャ・シャロトラ）、Ciri（シリ）役にはFreya Allana（フレイヤ・アーラン）が起用されています。この作品はAlik Sakharov（アリク・サカロフ）、Charlotte Brändström（シャーロット・ブランドストロム）、Alex Garcia Lopez（アレックス・ガルシア・ロペス）、Marc Jobst（マーク・ヨプスト）がディレクターを、Tomek Bagińskii（トメック・バジンスキー）が製作総指揮を務め、Platge Image（プラティージ・イメージ）が視覚効果を担当しました。

PLATIGEアーティストのストーリー

Tomek Bagińskii（トメック・バジンスキー）（エグゼクティブ・プロデューサー）Nowa Fantastyka（ノワ・ファンタスティカ）（2019年12月）

「最初は長編映画を制作する予定でした。脚本には、様々なライターと創り上げた数種類のバージョンがあり、どの草案もどんどん良くなっていったので、映画制作に長年携わっているPlatige Imageと一緒に、脚本を売り込もうと米国に行くつもりでした。（…）その後、Netflixを視野に入れるようになりました。（…）そしてNetflixがやってきて次のように言ったのです。「是非これをやりましょう。」と。（…）そして2年後、作品が完成したのです。」

Rafał Sadowy（ラファウ・サドウィー）（アート・ディレクター）

「さまざまな魔法をさりげない方法で視覚化することは、クリエイターとして最も興味深い作業の1つでした。それは創造的で刺激的な作業でした。できるだけ正確に仕上げるために、複数のバージョンを制作し何度もテストを繰り返しました。テストを繰り返したおかげで、視覚的な調和を実現することができました。自分たちが創り上げたビジュアルエフェクトを画面で見るのが待ちきれません。正直、好奇心が抑えられません。」

Mateusz Tokarz（マテウシュ・トカルズ）（VFXスーパーバイザー）

「制作中は忙しかったです。作業のペースは非常に速かったのですが、なんとか管理して、すべてを納期通りに納品しました。Netflixは、私たちの仕事を評価してくれました。プロジェクトには非常に長い時間を費やしましたが、その結果、クライアントと私たち自身の両方が満足できる作品になったのでよかったと思います。これは、間違いなく今年最高の作品です。」

Krzysztof Krok（クシシュトフ・クロック）（VFXプロデューサー）

「大量の作業、張り詰めた空気、大規模なチーム。ちょっとピリピリした雰囲気でしたが、すべてが順調に進みました。私たちは毎日午前9時にミーティングを開き、アーティストたちの作業内容を確認しました。その時間は私のお気に入りでした。作品に関していうと、映像撮影が素晴らしい。プレミアが待ちきれません。」

Witold Płużański（ヴィトルト・ピレツキ）（デジタル・コンポジター）

「非常に大きなプロジェクトだったので、困難なときもありました。しかし、やりきることができました。今は、更なる何か、もっと強く、大胆なものに挑戦したいです。Geralt（ゲラルト）同様、頼れるのは自分たちだけでしたが、今では自分たちのVFXマジックを誇りに思っています。私の最大の課題は、このプロジェクトの重要性を理解し、クライアントを満足させるために細部まで気を配るラングラーやスーパーバイザーの期待に応えることでした。」

Michał Śledź（ミハウ・シレジ）（FXアーティスト）

「マジックポータルやジンなど、『The Witcher（ウィッチャー）』の効果を12種類ほど制作しました。素晴らしい、思い出に残る冒険でした。最大の課題であり、興味深い経験は、明確で一貫性があり、ストーリーを豊かにするビジュアルでありながらも、圧倒しすぎない表現を創り出すことでした。」

Paweł Gajda（パヴェウ・ガジャ）（FXチームプロデューサー）

「このような作品に取り組むことができて、個人的にも大変楽しかったです。私が大人向けの文学へ興味を持つきっかけを与えてくれたのは『The Witcher（ウィッチャー）』でした。十代の若者だった私は、この冒険物語に夢中でした。将来の自分がアメリカの動画配信プラットフォームで『The Witcher（ウィッチャー）』の作品に取り組むデザイナーをサポートしていると知ったら、その時の自分がどんな顔をするか見てみたいですね！」

Michał Własiuk（ミハウ・ヴラシウク）（データラングラー）

「『The Witcher（ウィッチャー）』の制作には良い思い出があります。誰もが私の発言に、「好きではない」とか「ここで何かちらついていた」とか、積極的に反応してくれました。修正版はいつも素晴らしいものでした。それまでは『The Witcher（ウィッチャー）』のファンではなかったのですが、作品の制作に携わり、全編を見たい、本も全て読みたいと思うようになりました。」

Michał Magoń（ミハウ・マゴン）（データラングラー）

「VFXの制作にこれほど深く関わったことはありませんでした。Platigeはこの複雑なプロセスに関わる最適な場所です。最も驚いたことは、処理が必要な入力データと出力データの量です。あまりにも膨大だったので、チームを拡大しなければなりませんでした。ワークフローを最適化し、適切なツールを選択することで何とかやりきることができました。」

Dorota Woropaj (VFX Production Assistant)

「最大の課題は、作業を整理することでした。作品のプロデューサーと常に連絡を取り、ディスパッチが行われていることを確認し、フィードバックを提供し続けなければなりませんでした。すべてが一体となって滞りなく進行するよう、コミュニケーションシステム全体を構築する必要がありました。このような素晴らしい仕事に関わる機会を得て、とてもうれしく思います。正直、私はファンタジーものが大好きというわけではありませんが、この作品のストーリーが大好きです。こういえば、皆さんに何か伝わりますよね。」

Bartosz Krasicki（バルトシュ・クラシツキ）（ データラングラー）

「私が参加した時、すでにプロジェクトは始動していて、最も大変な時期を迎えていました。体力勝負というか、絶対にミスを犯さないように常に極限まで集中する必要がありました。VFXプロジェクトは通常、それほど違いがないのですが、今回はNetflixの要件に合ったワークフローを作る必要があり、これは難しいことでした。」

Błażej Andrzejewski（ブラツェイ・アンジェイェフスキ）（アニメーター）

「私はエピソードの1つでオープニングタイトルのアニメーションを担当しましたが、窮地に陥っていました。シーンについて独自の意見を持つコンセプトアーティスト、アニメーションシステムを最大限利用したいと主張するリガー、フレーミングを変更するレイアウトアーティスト、粒子のシミュレーションで問題が起こらないよう常に神経を使っているFXアーティスト側と、作品のスーパーバイザー、ショーランナー、プロデューサー側の間で板挟みになっていたのです。彼らはアニメーションの最終映像に決定権を持っていました。最終的には、チームの期待をまとめ、共通のビジョンを推進することができました。しかし、正直なところ、簡単なことではありませんでした。」

Klaudiusz Wesołowski（クラウディウス・ヴェソウォフスキ）（モデラー）

「このプロジェクトの素晴らしいところは、リリース前に自分が作業したシーンを見れることです。まるでちょっと秘密を知っている気分でした。インターネット上でみんながどんな作品なのか知りたがっているときに、その一部を自分のパソコンで一足先に見ることができるのです。」

Sebastian Lautsch（セバスティアン・ローチ）（リードモデラー）

「私の最初の仕事は、花がちゃんとテーブルに接して、その上でふわふわ浮かばないようにすることでした。こんな簡単なことで、この作品のクレジットに私の名前が出るなんて面白いと思いました。でも、さらに仕事がやってきました。頭を爆発させるとか、アニメーションのロゴとか。時間がなく、非常にプレッシャーを感じました。頭が爆発するシーンの効果には、厳しい時間的制約がいくつかありました。3つのバージョンを用意したのですが、私が作ったバージョンが選ばれ、クライアントの要求でマットな仕上がりを加えました。最終的に出来上がったエフェクトは、さまざまな部門から集まった数人がコラボレーションした結果です。興奮したり、落胆したりすることもありましたが、最後にはみんなが満足できるエフェクトを完成できて、ほっとしました。」

詳細はこちら

CREATIVE REVIEW（クリエイティブ・レビュー）： https://www.creativereview.co.uk/creatives-world-witcher/

COMICBOOK（コミックブック）： https://comicbook.com/gaming/2019/06/18/the-witcher-series-sold-40-million-copies/

TECH RADAR（テック・レーダー）: https://www.techradar.com/news/the-witcher-on-netflix-is-amazing-according-to-these-first-reactions

QUARTZ（クオーツ）: https://qz.com/1741108/netflix-wants-the-witcher-to-be-its-game-of-thrones/

THE SUN（サン紙）: https://www.thesun.co.uk/tvandshowbiz/10468368/henry-cavill-the-witcher-netflix-game-of-thrones/

CHEATSHEET（チェストシート）: https://www.cheatsheet.com/entertainment/netflix-the-witcher-fan-reactions-to-the-trailer-and-why.html/

IGN: https://www.ign.com/articles/2019/12/11/the-witcher-henry-cavill-who-is-geralt-of-rivea-what-are-witchers

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