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See project日本のブランドSK-IIが「#ChangeDestiny」キャンペーンに賛同して発表したVSアンソロジーで、2本の短編アニメーションを制作しました。Damian NenowとBartek Kikが監督を務めたこの2作品は、2012年と2016年のオリンピックのメダリストである卓球選手の石川佳純選手と、50m背泳ぎの世界記録保持者、劉翔(りゅう しょう)をフィーチャーしています。
実写とアニメーションを融合させ、さまざまなビジュアルスタイルを駆使したVSアンソロジーの6作品のうち、Platige Imageでは2作品を担当しました。各作品では、女性アスリートがキャリアにおいて直面する課題を描いています。制作にあたっては、数々の賞を受賞しているImaginary Forces、Passion Pictures、C3スタジオ、そしてWPPエージェンシーのGreyとMediacomがクリエイティブパートナーとして協力しました。サウンドトラックは、ジョン・レジェンド(VSトロールズ)、レクシー・リュー(VSオブセッション)など、多くのアーティストがプロデュースしています。
「私たちは、アニメーションと実写の美しい組み合わせによって、これまでにない方法でアスリートたちの素晴らしい物語を称えたいと思いました。Platige Imageと一緒に仕事ができたことは、本当に光栄でした。彼らと一緒に映画のような傑作を作り上げることができました。」エグゼクティブ・クリエイティブ・ビジネス・ディレクター Siddika Dehlvi
「両作品とも実写とアニメーションのハイブリッドで、2つのスタイルをアーティスティックに仕上げることができました。制作にあたっては、日本、マレーシア、フランス、ロシア、イタリア、南アフリカなど、ほぼ全世界のアーティストとコラボレーションしました。この人員のパズルは、最終的にクライアントのニーズに完全に合致するように慎重に配置する必要がありました」CGプロデューサーRobert Stasz
夢のような東京を舞台に、素晴らしい卓球選手である石川佳純選手が、プレッシャーという最も過酷な敵に立ち向かう姿を描いています。アニメーションでは、石川選手の動きをキーフレームテクニックで制作しています。これにより、物理法則に反するようなシュールな振り付けを自由に作ることができました。また、この手法によって、物語に合ったシンボリックなキャラクターを作り上げることができました。
「アニメーションは主人公の想像の中を描き、アニメーションが柱となり、彼女の感情の本質を表現しています。詳細を再現するよりも、その場の雰囲気を作ることに重点を置きました。映像の中では背景は常に動いており、個々のシーンの雰囲気と相乗効果で進化し変容していきます。私たちはあらゆる視覚的要素を用いて、強く感情的なメッセージ表現しました。光のパースペクティブや色彩さえも、それぞれの役割を担っています。」監督 Damian Nenow
「この映像はスタイライズされた美学にもとづいて制作され、私たちは比較的自由に色を表現することができました。特定の感情を呼び起こす色、そして各シーンにふさわしい世界観を表現する”キーカラー”を作成しました。」アートディレクター Kamil Murzyn
プロダクションにとって革新的なソリューションでありチャレンジは、VRゴーグルを使った渋谷の超高層ビルの制作です。
「VRを使用することは、とても楽しくかつ効果的なソリューションでした。VRを使えば、2Dのキャンバス面の制約を受けずに、3Dで絵を描くことができます。非常にオーガニックなプロセスであり、この技術を使うことは私たちにとって画期的なことでした。VRゴーグルで2~3時間過後せばファンクショナルなコンセプトアートの一式が出来上がります」Damian Nenow
「この案件はビッグプロジェクトで、東京の素晴らしいチーム、ロンドンと日本の広告代理店、クリエイティブ、制作チーム、そしてポーランドから監督と撮影監督を招いて撮影を行いました。このプロジェクトは綿密に計画されて進行され、結果素晴らしい作品を残すことができました。」エグゼクティブ・プロデューサー Artur Zicz
水泳選手の劉翔(りゅう しょう)が登場するVS Obsession篇では、何気ない自撮りがきっかけで、SNSの世界に飛び込んでいく主人公の物語が描かれています。
「これはとてもエモーショナルで個人的な物語です。劉翔の物語は、喜び、好奇心、いらだち、悲しみ、恐怖を乗り越え、最後に自分の内なる強さを見つけ、注目を浴び続けることを受け入れるまでの過程を描いています。そのため、彼女の感情を正確に表現することに時間をかけました。また、映像の世界観からも物語が伝わるようにしたかったので、より深いレベルで感情を伝えるためにシンボリックな表現や比喩的表現の制作に取り組みました。」監督 Bartek Kik
アニメーション作家にとって、顔の表情を忠実に再現し感情を表現することは常に課題となっています。劉翔ができるだけリアルに見えるよう水泳選手のリアルな体格を表現しながら、ほんの少しだけスタイライズさせていきました。劉翔をアニメーションでどう表現するかは、最後の最後まで検証を続けました。
「リアルな人間をアニメーションで作るには常に細心の注意が必要で、特に世界記録保持者の顔は広く知られているため気を配ります。表情に関しては、アニメーターがデジタル版の劉翔に説得力を持たせるために、本物の劉翔に関する資料をできるだけ多く集める必要がありました。」アートディレクター Łukasz Nowicki
「グローバルキャンペーンでは、多くの人が関わるため、クライアントと世界中に散らばるクリエイティブチームやプロダクションチームとの適切なコミュニケーションが重要でした。非常に野心的なプロジェクトで、私たちがその一翼を担えたことを嬉しく思います。」CGプロデューサー Justyna Supernak