SK-II STUDIO: VS Series
An animated anthology
See projectジャカルタを拠点とするMilkyway StudioのCMでは、3Dの世界にスタイライズされた2Dアニメーションを使用しています。アートディレクターのMichał Niewiara、CGスーパーバイザーのMarek Gajowski、CGプロデューサーのAgnieszka Górnaに広告制作の舞台裏について、話を聞きました。
『サイバーパンク』の世界を舞台にしたアニメーション制作には、チームの経験とクリエイティビティ、そしてPlatigeの技術的な設備が必要でした。このプロジェクトでは、プレビズとレイアウトのプロセスを効率化するためにモーションキャプチャを使用し、その結果得られた素材は、古典的なストップモーションのキャラクターの動きを模したアニメーションに手作業で変換されました。
「キャラクターに関しては、完全に正確ではなくても、フラットなシェーダーを作成することで問題を解決しました。特に顔のパーツは、丁寧に素材を開発する必要がありました。 キャラクター全体は、コンポジットの段階で出来上がっています。ここでは、レンダリングされたさまざまな素材のパスを組み合わせて最終的なイメージを作ります。背景も同じように制作しました。」とMichał Niewiaraがコメントしています。「従来の2Dアニメーションに見られるようなディティールを描くことを諦めることもポイントでした。アニメーションでは、すでにその価値が証明されている昔からの手法を使い、完全になめらかな動きにはならないようにデザインしました。アイディアとしては、できる限りアナログな感じを残すことでした。」とMichał Niewiaraは付け加えます。
クライアントと議論した大事なことのひとつは、広告の配色でした。サイバーパンクの街というと、赤やピンクをベースに、寒色のコントラストが連想されます。Michal Niewiaraは、街が暗くなりすぎないように、適切な色を見つけることでした。また、ドローン、オートバイ、ロボットなどのエレメントを制作し、この広告にふさわしいムードを作り上げました。
「主人公の部屋、キッチン、地下鉄の駅、レストランのインテリアも用意しました。12種類のキャラクターと、ノートパソコン、タブレット、電話、ロボット、ゴーグル、車、ドローン、バイクなど30種類近くの素材を用意しました。また、食器やキッチンツールなども精巧に作られています。私たちもクライアントも満足できる結果を出すために、かなりの努力をしました。」とMarek Gajowskiはコメントしています。
Sasaプロジェクトのビジュアルアプローチは、独自のルールをもつ広告表現の中では、珍しいコンセプトでした。私たちは、世界観全体、建物、キャラクター、ガジェット、乗り物などの全てがディティールまで洗練されていて信頼できる表現であることを確認していきました。
「Sasaプロジェクトは、私たちにとって非常に興味深い冒険でした。サイバーパンクのアニメーション映像で自分たちの力を証明する、またとないチャンスでした。ディレクターのBartek KikとCGスーパーバイザーのMarek Gajowskiを中心としたグラフィックチーム全体が、プロ意識と大きな野心を持っていました。非常に難易度の高いプロジェクトでしたが、素晴らしい結果を残すことができました。何よりクライアントの満足度が高い仕事となりました。私たちは、このようなプロジェクトに参加できてとても幸せです。」とAgnieszka Górnaは締めくくりました。